お問い合わせ

障害のある理系学生が配慮を受けながら就活を進めていく中で感じたこと

のりお

こちらの記事では、就活を行なっていくうえで配慮を受けていく中で感じたことについて書いていこうと思います。

※のりお
「半身麻痺になった学生が大学に入学して感じたこと」
「障害のある理系学部生として技術職就活をして感じたこと①」
「障害のある理系学部生として技術職就活をして感じたこと②」
もあわせてお読みください。


大企業には障害者採用担当の人事の方がいる場合があって、そういった立場の方の多くは障害のある人と接した経験が豊富でさまざまな障害に対する理解が深くと企業の方針に沿ったスタンスでの行動をとり、その方の説明を受けたり会話をしていく中で自分がその企業に定着できるかどうかの最初の判断を行うことができます。

しかし、実際に興味を持った企業に行って接する社員の多くは障害を持った方と接した経験が豊富ではない人との関わりになります。

そういったこれまで記載してきた短い期間の説明会やイベントとは異なり、一週間以上のインターンシップで実務経験で配慮を受けながら過ごしたことについて書いていこうと思います。


ー①障害に対する「配慮」。ーどこまでの配慮が必要かー

ある企業の実習先でのこと、そちらでは、事前に個別にインターンシップの説明とともに受け入れ面談でどういった配慮が必要かなどのヒアリングと説明をしていただきました。

実際のインターンシップでも社員の方は細かいところまで気を遣っていただき、事故が起こらないように、スムーズに実習が進められるように、配慮をしていただきました。

ある日社員食堂で食事を乗せたお盆を持って運んでいた際、歩行の障害の影響で運んでいるお茶などの液体が大きく揺れてしまっていたのを見て、社員の方はそれを気遣い液体の器を先に席に持っていってくださいました。

本来それはありがたいものなのですが、私の心にはなぜかモヤモヤしたものが残りました。

その原因を考えた結果、出た一つの結論が「必要以上の配慮を受けたため、社会で働いていく上での自立を阻害された気分になった」ということでした。

会社側の事前説明の際に昼食の配慮についての話があり、会社側から「食器の運搬を補助する器具が必要か」という話があり、私は「普段の学校生活でそのような器具を使わずに生活しているので不要」と回答いたしました。

そこで不要の判断を伝えた以上、私は実習期間中の社内で食器のお盆を一人で持つ必要があり、もし運搬に不安を感じたら現場社員や人事にその旨を伝えて対応してもらう必要があったと考えます。それに対して現場社員に私の対話なく手伝ってもらうということはとても助かりありがたく感じる反面、「もしその社員がいなければ(その社員が今後異動すれば)」や「もしその社員が忘れていれば」といった場合に私はとても困ってしまうのではないかと感じました。

障害当事者にとって(特にインターンシップや実習期間などの期間中は)その環境で特定の誰かに依存しすぎることなく、必要な配慮のみ受けながら生活を送る経験をするということはとても重要なので、配慮を行う側も「配慮内容を理解する」といったこと以上に気を付ける必要があるのではないかと感じました。そして障害当事者の立場から考えると「完璧な配慮ができている」と思っている相手のプライドを傷つけないためにもそれを指摘できるのは第三者しかいないのではないかと思いました。


②障害に対する配慮ー障害内容に対する理解ー

同じようにある企業の実習先でのこと、職場の社員に同じ大学の人がいるかどうか確認する目的で大学名を聞かれました。結果としてその職場には大学の先輩はいなかったのですが、その社員から「理系の私立大学に行けるなんて君は恵まれているね」といった内容のことを言われ、こちらでもモヤモヤしたものを感じました。

その原因は明らかで、直接的には大学受験の結果に対してケチをつけられたことだとは思うのですが、それ以上に「身体障害に対する配慮は見た目に現れていてわかりやすいことも多いため、そのわかりやすい配慮だけしておけばよいと捉えられやすい」ことも原因だと思います。私は自分の大学名を言う際(詳しく病気の発症タイミングやその内容について聞かれた時以外は)は「自分は病気が原因で今通っている大学以外の大学を受けられなかった」ということをわざわざ伝えることはありませんし、仮にそれを相手に伝えても「この人は自分とは別のものに自分の価値をすがっている人なんだな」と思われるだけで、結果として自分の価値が下がってしまうと考えています。

だからこそ、事情を知らない他人に自分の通っている大学を否定されると、自分のこれまでの人生を単純化されたと感じ、それに反論できない立場に立っている現状に対して理不尽さと居心地の悪さを覚えたのだと思いました。



【PR】以下の記事にはプロモーションが含まれます。

ホーム当事者体験記

障害のある理系学生が配慮を受けながら就活...