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障害のある理系学部生として技術職就活をして感じたこと②

のりお

こちらの記事では、障害をもった理系学生が学部卒でいわゆる「理系就活」を行った体験を書いていこうと思います。

※のりお
「半身麻痺になった学生が大学に入学して感じたこと」
「障害のある理系学部生として技術職就活をして感じたこと①」
もあわせてお読みください。



私は結果としてキャリアセンター主催の学内の障害学生対象の合同企業説明会経由でメーカーに内定をいただきましたが、参加したイベントやインターンシップはそれだけでは無く、GATE-Cのオンラインフェアのような障害のある学生向けのオンライン形式、対面形式の合同企業説明会、一般向けのオンライン形式の企業説明会やイベント、障害のある学生向けの企業のオンライン形式や対面形式のイベント、障害のある学生向けや一般向けの5日以上のインターン(一般向けは新卒の障害学生採用に比較的積極的な企業とそうでない企業2種類)に参加しました。

そもそもメーカーに限らず、先に書いたように障害学生が就職した場合、「大企業は、一定の配慮はされるものの一般の社員と同じように働くことが求められる。一方、中小企業は大企業ほど手厚い配慮がされることが少ないが、ある意味その人専用の仕事を割り当てられることが多い」といった話を聞いたことがあり、その傾向は概ね間違っているとはいえないと思いました。

また、私が参加した障害学生向けのインターンシップであっても、事前説明や産業医の面談が追加されるだけで、一般向けのものと実習内容が大きく変わることはなく、あくまでも企業はその場では、「一般の社員と同じように働きたい学生を対象に募集していて、会社はそのサポートをしていく」といった姿勢を強く感じました。

しかし、考え方自体も企業によって大きく異なり、その中で就活生として取るべき姿勢としても感じることがいくつかあったので、書いていこうと思います。


ー①志望していた企業のほとんどが障害者の新卒の採用に積極的ではなかった

先の体験記でも書いたように、障害のある学生向けの就活イベントに登壇している企業は様々な業界から集まっており、わざわざ対面で出席しても、自分の思っているような業界の企業が出ているとは限らず、幅広い業界の企業の人事と話をすることになりました。そこで、それまで考えてこなかったような業界の説明を詳しくしていただいて職種の中身を知ることができて新たに興味を持ったりしたこともありましたが、もともと興味のあった企業が全てこのようなイベントに出席しているわけではなかったので、障害の配慮に手厚い企業を考えると、一つの業界に絞った場合、受けられる企業は一つか多くて二つに限られると感じました。

そういったこともあり、就活の終盤まで、志望する業界を絞りきれずにいたことがありました。

そういった現実に反して、就活の場ではあちこちで「就活の軸」を話すことが求められることが多く、「志望している業界の一貫性が必要」という理想に反して「障害配慮を満足に受けられるような企業は一つの業界に複数あるわけではない」という現実が相手にわかってもらえておらず、実際に無理に障害者雇用に積極的でない(特例子会社やその他の方法での受け入れが中心であるような)企業に就職しても、長い間の定着はなかなか難しいのではないかということを感じることも多くありました。


ー②新卒の障害者採用についての情報があまり出回っていない

本格的に就活のことについて考え始めた際に不安であったことに「学部卒として就職活動を行った際に院卒と同じように技術系の職種に配属することが可能なのか」「当時、浪人と休学で合計3年遅れがあったが、問題なく新卒での就活が可能なのか」といったことがありました。

その背景として、これまで聞いてきた噂や大学の教員の「企業は院卒(できれば博士卒)を求めていて、〇〇という企業は理系の学部卒での採用を行っていない」であったり、「3年遅れ以上の学生は新卒では例外なく大企業は採用していない」のような強い言葉によるイメージがありました。

しかし、いざ企業の人事の方と話してみるとどの企業も「学部卒でも技術系で活躍している社員は多くいる」であったり、「一部社員寮の年齢制限等はあるが、障がいのある学生は遅れがあっても新卒での採用活動を行なっている」という回答がなされ、どちらの話を信じればよいかわからず困った経験がありました。

後で考えると、人によって企業でやりたいことや目指していきたいキャリアプランは異なるので就活にだけ役立つ情報を集めて、誰かの再現性のある方法で内定獲得を目指すのは本来の形ではなく、その企業で働きたい想いを伝えることだけ考えていくべきなのかもしれませんが、

この国の特徴的な新卒採用のレールから少し外れて就活をしていくことに不安を感じました。

その大きな要因が自分の身の回りに同じように障害者手帳をもった理系就活をした先輩や就活生と接する機会が少なく、仮にイベント等で知り合いになってもお互いに情報が少ないため必要な情報はなかなか得られないと感じました。

そこで私はできる限り多くの人に相談して、話を聞くことにしました。例えば大学であれば教員や社会経験のある講師や先輩、同級生だけではなくキャリアセンターの職員や会社員経験のあるアドバイザーの方、他にもOBOG訪問を行って聞いた話と実情にギャップがないか聞いてみたり、時にはとみーさんに相談をして助言をいただいたこともありました。(その際は感謝しています。)

そこで気づいた内容は同じ質問をした際の返答が全員それぞれ異なっていたということです。その理由としては人によってそれぞれ異なった立場があるため、同じ質問をしてもその質問の捉え方や答えられる限界が変わり、結果として一つの問題に対していくつかの答えがあるように見えていると感じました。

例えば理系学生が大学院に行くべきかという問いに対しても大学側は大学院に行くことを勧める立場にある反面、企業の社員の話では、ある部署の立場では学部卒も修士卒も仕事上専門的な研究をするわけではないため、もっと学部生に応募してきて欲しいと伝えられました。

この時点で「何をやりたいか」がはっきり固まっていてその企業の部署の内定が既に出ていれば悩む必要はないかもしれませんが、やはりその場ではより強い言われ方をした言葉の内容を信じてしまいやすくなってしまうと思いました。

これは障害者手帳を持った就活全般にも言えることで、企業の障害者雇用に対する説明と実際の社員の話、経験豊富なキャリアセンターの職員の話の内容が微妙に異なると、どれを信じて良いかわからなくなったことがよくありました。

このように情報が少なくどう判断すれば良いかわからないと感じた場合でも、就活全体を通して最終的に自分が出す答えはひとつしかないので、自分が納得するまで多くの人の話を聞くことで異なった説明の内容の中でも自分にとって変わらないと感じた部分を見つけて比較をして後悔のない選択をすることが重要だと感じました。

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