◆はじめに(企画趣旨)
自分の保護者には、面と向かうと言いづらいことがあります。
本企画では、障害のある「先輩」学生が、
「自分の保護者」に対してではなく、
障害のあるお子様を持つ「後輩の保護者」に向けて、
「お子様の一番の理解者になって欲しい」という気持ちから
自分が、保護者にしてもらって
「嬉しかったこと」や「嫌だったこと」等を言葉にしています。
お子様とのより良いコミュニケーションに役立てていただければと思います。
◆先輩 自己紹介
東京生まれ東京育ち
3兄弟の末っ子
私立大学で福祉を学ぶ4年生
視覚障害。聴覚障害。心臓機能障害。上肢障害あり。
身体障害者手帳1級
聴覚は両耳40db代で両耳補聴器あり
視力は0.02
生まれてすぐに動脈管開存で手術し、2023年夏に大動脈弁狭窄症と上行大動脈瘤の手術をして、機械弁と人工血管の置換を行う。薬服用
小学校は地元の学校に通いながら通級に通う。
中学校は1年まで地元の学校に通い。2年生から盲学校に転校。
高校3年間は盲学校に通う。
◆保護者との関わりで良かったこと
良かったこととしては、3つあります。
①いずれ必要になるかもしれない時のために勉強をしてくれていたこと
後から知ったことではありますが、小学生ぐらいのときに地域の教室などに通って手話や点字の勉強をしてくれていました。
本も複数あったので、色々必要になった時のために気づかないところで準備をしてくれていたことを知った時は嬉しかったです。
実際に高校入学の時に墨字から点字に切り替えることになった時も、手助けをしてくれました。
②やりたいことをやらせてくれたこと
小学生の時に配られたチラシに日本舞踊の教室の情報があり、興味を持ち、やりたいといったところ、通わせてくれました。
そのほかにも、合唱団への所属、そのほかにも相談をしながらやりたいといったことには耳を傾けてやらせてもらい、見守ってくれたので、色々な輪に加わったり、挑戦してみようと思えたりしました。
そして、やりたいことに対して必要なものはできるだけ揃えてくれたので、楽しく色々な活動に取り組むことができました。
進学や就職も多く口出しをせず、自分が行きたいところに行きなさい、そして、その目標に向けて頑張りなさいと言ってくれました。
③将来の自立のための準備をしてくれた。
両親が他県出身だったこともあり、長期休みには祖父母の家に行くことが恒例の行事でした。
そのために荷造り等の準備をする必要がありますが、小さい頃から自分でできるようになるように、まずはやらせてみて、一緒に確認をするなど、自分の力でできることを増やせる環境を作ってくれていました。
靴磨きをすればお小遣いをもらえたり、ご飯の準備や料理を手伝ったりと将来のことを考えてできるところから少しずつでもできるように工夫してくれたことは感謝しています。
◆保護者との関わりで嫌だったこと
嫌だったことというよりも、保護者だったらそうだろうなぁと思うことですが、一つ挙げるとすれば、金銭がかかるものや評判には厳しかったことです。
やりたいことがあっても、お金がかかるもの、評判、口コミがあまり良くないものには慎重になり、やることを諦めることは何度かありました。
それ以外はあまりないですが、もし、こうされたら嫌だっただろうなぁと思うこと
◇もしこんなことがあったら嫌だったこと
話を聞いてもらえない
やりたいことをやらせてくれない
言動や行動、気持ちを尊重してもらえない
必要な手続きやサポート、環境を用意、してくれない
ことです。
話を聞いて一緒に考えてくれて、やりたいこともある程度はやらせてくれて、将来を見越して色々な準備や環境づくりをしてくれたからこそ、今の私がいると思うので、もし、上記のような状況にあったら、自分の力で行動できなかったり、気持ちや思いを表明できない人になっていたかもしれません。
◆後輩の保護者の皆さまへ
障害の程度や種類によって、どのぐらいのサポートや関わりが必要なのかは一人一人異なってくると思うので、これから書くことなんてそもそもできないということもあるかもしれません。
しかし、障害があっても、一人の人であり、言いたいこと、やりたいこと、叶えたいこと、嫌なこと、言いたくないことなどは誰しもあります。
まずは、どんなことでも話を聞いて、コミュニケーションをとって欲しいです。
その上で、一緒にどうしていけばいいのかを考えて欲しいです。
私の親は、見守りながらも放任して、自分の力で考え、行動し、できることを増やせる環境づくりやサポートをしてくれたからこそ、自分である程度のことはできるようになったと思っています。
「してあげなきゃ」ではなく、「一緒にどうすればいいのかを考え、悩み、時には道すじを示してあげる」。
そんな関わりを心掛けていただけると助かります。
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