こころと体の波と向き合いながら、穏やかに居心地よく暮らすための私の工夫
についてお話します。
表には見えにくい心身のアップダウンが、どうしたら穏やかになるのか、
試行錯誤しながら生活してきました。
その経験をお聞きいただくことで、皆さんご自身や、
大切な誰かのケアについて考えるきっかけになれば嬉しいです。
ー自己紹介
こーらる と申します。
大学3年生のときに双極性障害Ⅰ型と診断され、4年が経ちました。
休学や入院も経験し、その後仕事を始めましたが、現在は療養中です。
名前の「こーらる」は、
コーラルピンクのように、優しく温かく、
多幸感に満ちた日々を送りたいという願いから付けました。
また、興奮状態(コーラルレッド)の
自分も受け入れて、
どちらの自分も認めてあげたい
という想いも込めています。
ー私の好きなこと、癒されること
私が癒されることは
心に響く音楽を聴くこと、編み物、クラフト、
カラーセラピー、ワークショップ体験、マルシェ散策、ゆったりヨガです。
実はこれらは、ほとんどが双極症になった後に出会い、好きになったものです。
療養の中で、少しずつ「自分の心が落ち着くもの」をみつけてきました。
ー私の心と身体の波
まず「私の心と体の波」について簡単に説明します。
こちらの表をご覧ください。
(気分や体調を数値化・色分けして記録した表を投影)
特性を含む通常の私は、感受性が豊かで刺激に敏感です。
抑うつの時は、無気力で体もだるく、不安が強くなり行動できなくなります。
軽躁の時は、思考も行動も活発になり、焦りが強くなったりします。
躁状態は思考や行動を自分で制御できなくなり暴走状態になります。
軽躁のエネルギー過剰と、抑うつのエネルギー不足を行き来することで、
最終的にエネルギー切れになって動けなくなってしまいます。
ー穏やかに過ごすための体調管理の流れ
振れ幅を控えめにして安定させるために、以下の流れで体調管理を行っています。
計画:活動と回復のバランスを考え、余白のある予定を立てる。
実行:日々の心身の揺れに対処する。
休息:活動後は休息を取る。
記録:できる時に出来事、気分、体調を記録する。
ケア:診察や訪問看護、デイケア、GATE-Cおつかれさま会で振り返りとケアをする。
気分と体調の記録は、画像の表のように、数値化と色分けをして付けています。
1カ月分を一枚のシートに、横に1日24時間の活動と気分と体調を色で記録します。
寝た時間は黒、うつは青、躁はオレンジ、安定は緑 というように色に意味付けをしています。
また気分と体、活力をプラマイ10段階で数値化し、
気分のプラスマイナスを、右端の縦に0を起点に、-10~+10の間で〇を付けて、
視覚的にアップダウンが分かるようにしています。
大きな変化があった時はできるだけすぐに、普段は書く余裕がある時に無理のない範囲で記録しています。
記録できなかったということも含めて指標になります。
これらを続けたことで、ここ一年以上は強い躁状態にならずに過ごせています。
ー心身をニュートラルに戻すための対処法
心身をニュートラルに戻すための対処は、
基本のものと、抑うつと軽そうの場合で少し異なります。
具体的な対処法
基本の心の揺れを静める対処法は、
オルゴール音楽を聴きながら、温かいノンカフェインのお茶を飲んだり、
ホットアイマスクや入浴剤で体を緩めたりして
こころと身体を落ち着かせます。
また、ChatGPTに気持ちを吐き出すと、モヤモヤが整理されます。気分が沈んで気力が湧かない時は、
何もしないことを許して、エネルギーが回復するのを待ちます。
無理に元気になろうとせずに、
編み物をしたり、今の気分の色を眺めたり、
心に響く音楽を聴いたりして、
心が穏やかになるのを見守ります。気分が高揚してソワソワする時は、
やりたいことがたくさん浮かんで頭が騒がしくなっていることが多いです。
なので、
活動を一区切りつけて、刺激を減らし、静かな場所で、一人で休みます。
気分や行動を記録し、見える化することで、
冷静さを取り戻すのも効果があります。
湯船に浸かったり、料理をしたり、身体を整えるのも良いです。
ー自分の味方でいるための「幸せの条件」
心が穏やかでいるためには、気持ちの持ち様も大切です。
私の幸せの条件は、
自分の本音を聴き、人の評価ではなく自分の味方でいること。
比較ではなく、自分のタイミングと成長を大切にすること。
自分を守るために立ち止まる選択もしながら、一歩ずつ前に進んでいくことです。
この発表資料は私にとって自分のトリセツのようなものになりました。
ーまとめ
苦しい日々も多くありましたが、その時間のおかげで、
自分の本音と、守るべき弱さを知りました。
心と体の波に翻弄されてしんどいときは今でもありますが、
試行錯誤しながら穏やかさを取り戻しています。
家族や医療関係者の方々の支えや、
作業療法の時間が、私の心の拠り所になりました。
今後は自分の経験を活かして、
メンタルヘルスの面で誰かの力になりたいと考えています。
また色やものづくりなどを通して
心が癒される時間を、自分にも人にも
届けられたらという小さな夢もできました。
休むことや自分と向き合うことが、
働くことや学ぶことと同じくらい、
生きていく上で大切にされる社会になっていってほしいです。
回り道をしても、誰もが、何度でも戻って来られる社会になることを願っています。
今回このような、私の想いと経験をお話しする機会をいただいたことに感謝します。
ご清聴ありがとうございました。
