こんにちは。発達障害を持つひかりです。特性は、どちらかというとASD寄りです。私はこの4月から、障害者雇用で内定をいただいた企業で働きはじめます。
私らしさを作る最も大切なものの一つは、外国語や異文化への関心です。なので、それを切り口に、これまでの人生と、これからのキャリアについて書いてみます。
細かいこだわりが多い私は子供の頃、クラスで変人扱いされてなかなか友達ができませんでした。
ーそんな私の心の支えになっていたのが、外国語です。
私が得意を発揮できる場所だったからです。
特性として言語理解が得意かつ、ASD傾向から来る集中力や継続力、ルールへのこだわりのおかげで、文法や単語を暗記するのも苦になりませんでした。それどころか、たちまち夢中になりました。
これは、周囲からもわかりやすい得意なことでした。おかげで褒められることが増えたのです。クラスで仲間はずれにあっても、なんとか心が折れずに済みました。
また、クラス内での友達付き合いは苦手でしたが、外国人の先生には積極的に話しかけることはできました。人と話すことを根本的には嫌いにならずに済んだ理由の一つです。
そして、テレビで世界の様々な国のことを扱ったバラエティー番組を見たことも、救いになりました。日本で常識とされている「空気を読む」ということが世界では必ずしも常識ではないということを知ったおかげで、「空気を読む」ことが得意ではない自分を否定せずに済みました。
そんな私は、子供の頃から、ドイツに強い興味を持っていました。小学校の総合の授業でドイツの食べ物について調べて発表したことがきっかけです。他にも、中学校の図書館でケストナーという作家の児童書を借りたり、発音がカッコいい地名や人名を収集したり、可愛い伝統的な衣装の写真を眺めたりしていました。ドイツ語という言語への関心も、次第に強まりました。
実は、高校生の頃に一度、ドイツ語の学習を試みて挫折しています。十分なアウトプットの機会がなかったからです。でも諦めず、大学生になってから、第二外国語として、再度挑戦しました。(本来の専攻よりも力を入れていたのは内緒)
「憧れだったドイツ語を本格的に勉強できる!」と、胸を躍らせながら文法や単語を覚えました。ネイティブの方と話す機会に、積極的に顔を出しました。そして、このチャンスを何としてもモノにしてやろうと、ナチスの歴史を学術的に扱った難しい文章などにも、果敢に挑戦していきました。
ちなみに、この頃もなお、なかなか友人関係に馴染めずにいました。ドイツ語を学ぶことで、心の隙間を埋めていた面も多分あります。そして、サークル活動で問題を起こし、辞めざるを得なくなったことをきっかけに、障害を自覚し、対策を始めました。
そして、ドイツに1カ月間の語学留学に行くチャンスがありました!
ーここで生まれて初めて日本を出たのが、人生の転機になりました。
世界中からドイツ語を学びに集まってきた、年齢も国籍もバラバラな多くの仲間に出会ったのです。当然、一人一人文化もバックグラウンドも違います。そこで、自分を変えるべく、どんどんいろんな人と関わりました。怖かったけれど、思い切ってこだわりも捨てて行きました。
出会って数日の香港人の友達と隣国フランスへ旅行に行ってみたり、授業やワークショップの仲間(国籍は様々)と食事に行ってみたり、プログラム内のツアー旅行のバスに乗車中、たまたま隣になった人に話しかけてみたりしました。
ーそれが楽しかったのです。多国籍な環境の中では、「空気を読む」なんて日本の発想はむしろ邪魔です。
だからこそ、こんな私でも堂々と人間関係の輪に入り、友達を作っていくことができました。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、人生の喜びがやっとわかった感覚です。
この体験がきっかけになって自信がつきました。おかげで、日本人ばかりの「空気を読む」環境に戻ってからも、少しずつコミュニケーションを取れるようになっていったのが、本当に嬉しかったです。
ーそして気づきました。私は、ASDがあるといっても、なんだかんだで人との関わりを求めています。
なので、孤独な仕事はできません。少しだけでもコミュニケーションのある仕事の方が向いているだろうと思いました。
そんな私が最終的に選んだのは、グローバル系の部署でのバックオフィスの仕事でした。コツコツ系の仕事の比率が高いけれど、海外の人ともコミュニケーションをとる機会があるからです。そこで、得意の英語を活かしつつ、「空気を読む」ことに縛られずとも人の役に立てる仕事をしようと思いました。
(蛇足ですが、バックオフィスの中でも特に興味があるのは法務です。言葉を使って論理的に物事を考えることが得意なようだからです。入社後、挑戦してみる機会があればいいなと思います。)
なお、ドイツ語に関しては、仕事で活かす機会はなさそうです。内定先の企業はヨーロッパではあまり事業をやっていないからです。進出先はアジアが主ですが、それはそれで心をくすぐられます。
というのも、何か一つくらいアジアの言葉を学んでみたいという気持ちはずっとあるのです。でも、何語を学びたいかわかりません。だから、ここはいっそ、仕事でのご縁に任せて、自分では学ぶきっかけがなかった言語と出会ってみたいです。
経済的な条件が整ったら大学院とかの長期留学とかも目指してみたいので、ドイツ語は個人で学び続けます。そこにプラスして、仕事のために、英語力のブラッシュアップと、何か一つアジアの言葉を学んだら、楽しいだろうなと思います。
ーきっと、また違う世界を見せてくれる誰かに出会えると思うからです。
でも、ここに至るまでの就活が一筋縄ではなかったことは、最後に付け加えておきます。障害者雇用で、英語を生かせる仕事があることを知らなかったからです。そのせいで、無駄に一般雇用に固執して苦しみました。
ー障害者の中にも、グローバルなことに関心を持つ人はいます。
その人が、自らの能力を活かせるチャンスがあることを、確信できる社会になってほしいです。
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